「どうして自分だけ、人を信じることができないのだろう」
「誰かと一緒にいても、なぜかいつも安心できない」
そんなふうに感じたことがある人は、読んでほしい。それはあなたの性格でも、弱さでもない。ただ、子ども時代にもらえなかったものがあるだけです。
いつか大人になった時に、自分の力で生きていくために。誰かと協力し合って生きていくために。子どもには、必ず獲得しなければならないいくつかの心の過程があります。
それらを得られるかどうかは、子ども自身の力ではなく、親にかかっています。衣食住と同じくらい——いや、それ以上に——子どもの人生に影響を与える、目に見えないギフトです。
これから書く内容は、特別なものではありません。”当たり前の子育て”の中にある、ごく当たり前のことです。しかし、その”当たり前”が実は最も尊く、子どもの人生を根底から左右する。そのことを、この記事では書いていきます。
子どもに最初に必要なギフト
子どもは、生まれたばかりの頃から、さまざまな気持ちを感じています。
お腹が空いた、眠い、痛い、怖い、嬉しい、寂しい。
けれど、その気持ちにはまだ名前がありません。言葉も、まだ持っていません。
そこにいるのが、お母さんです(父親や祖父母など、子どもにとっての主な養育者のことを、この記事ではまとめて「お母さん」と表現しています)。
お母さんは、子どもの表情や仕草、その場の状況から、子どもが今何を感じているのかを読み取ります。
そして、その気持ちに言葉を与えます。
💬 お母さんが言葉にしてくれる、こんな場面
- 「転んじゃったのね。痛かったね。可哀そうに。」
- 「これをママに見てほしいのね。本当ね。可愛いわね。」
- 「お腹いっぱいなの?無理して食べなくていいのよ。」
- 「今日、そんなことがあったのね。良かったね。」
- 「あのおもちゃを使いたかったのね。我慢してえらかったね。」
- 「怒られると思ったのね。大丈夫よ。でも次はちゃんとおトイレ行こうね。」
- 「弟くんが羨ましかったのね。でも叩いたら痛い痛いでしょ?一緒にごめんねしよう。」
- 「迷子になっちゃったと思ったのね。怖かったね。でももう大丈夫よ。」
お母さんがしているのは、とてもシンプルなことです。
子どもの気持ちを読み取って、それを言葉にして、受け止めている。ただそれだけです。
でも、この「ただそれだけ」の中に、子どもの心の土台をつくる、とても大きな力があります。
「安心」は言葉で教えられるものではない。繰り返しの体験の中で、気づかぬうちに形成される。その形成過程と、形成されなかったときに何が起きるかを見ていく。








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