ブログを運営している者がこう言うのも何ですが、
私のブログを読むよりも、この本を読む方が圧倒的に分かりやすく、時間を割く価値がある思う本をご紹介します。
なぜなら、このブログはこれから紹介する本の筆者高橋和巳医師から学んだことを基本として書いているからです。児童虐待や家族問題の臨床経験が大変豊富で、カウンセラーのスーパーバイザーとしても多く活躍されています。彼の教えを中心としつつも、私のブログですので、他の経験で得たことや私の解釈が大いに入ってしまっています。
ブログを書く目的の一つは、被虐者の方や児童虐待の支援者に、この本の存在を知ってもらうことだといっても過言ではありません。きっとご自身に何が起きていたのか、分かると思います。本を読むのがベストですが、事情があって本を買えない方々へ向けてこのブログを書いています。外に出られる方であれば、書店や図書館にも置いてあるかもしれません。
①消えたい 虐待された人の生き方から知る心の幸せ
~本の説明文より~
精神科医である著者は、虐待された人たちが「死にたい」ではなく「消えたい」という表現で
「自殺への欲求」を語ることに気付いた。
そこには、前提となる「生きたい」がないのだ。
彼らがどのように育ち、生き延びて、どんな苦しみを背負っているのかを、丁寧にたどる。
そして、立ち直っていった経緯を明らかにする中で、人間の存在の不思議さと、幸せの意味に迫る。
②「母と子」という病
~本の説明文より~
人間に大きな心理的影響を与える存在は、「母」である。
人は、人生で一番大切な「安心」「甘え方」を母親に教えてもらうのだ。
ここでは、母親を三つのタイプに分け、それぞれで子がどんな心の病になるのか、
そして回復に至る道のりの違いを分析する。
長年、診療現場で様々な「母子関係」を見てきた精神科医だからこそわかる
「母と子」という関係に潜む病と、その回復のヒントを示す。
③子は親を救うために「心の病」になる
~本の説明文より~
著者は「引きこもり」や「拒食症」で悩む多くの子どもたちに向き合い、心の声に耳を傾けてきた。
どの子も親が大好きで、「自分が役に立っているだろうか」「必要とされているだろうか」と考えている。
しかし思春期になり、親から逃れようとする心と、従おうとする心の葛藤に悩み「心の病」になってしまう。
真の解決は、親が子を救い出すのではなく、子に親が救われるのだと分かった時に訪れる。
④精神科医が教える聴く技術
~本の説明文より~
人の話を聴くことは難しいが、本当に聴けた時には相手の人生を変えるほどの効果がある。
「聴く技術」を“黙って聴く”“賛成して聴く”“感情を聴く”“葛藤を聴く”の四つのステップに分けて
事例と共にわかりやすく解説する。
最後に「自分の心を聴く」ことで、自分を受け入れる技術を解き明かす。
精神科医として、またカウンセラーのスーパーバイザーとして、長年にわたり人の話を聴き続けてきた
著者が教える「聴く技術」。「聴く」ことの驚くべき深い世界を知ってほしい。
紹介する本は以上です。
全て読む価値があると思いますが、あえて言うならば、①・②⇒全ての被虐者向け、③⇒被虐ママ向け、①~④⇒支援者向け、といった感じでしょうか。虐待関連の本は、読むのに耐えられないこともありますが、高橋先生の本は読み手の心を守ってくれている感じがします。
カウンセリング業をしている方の手前、少し言いづらいですが、「カウンセリング代」は決して安くないように思います。
保険が使えないことが多いですし(参考:カウンセリング費用は保険適用?医療費控除の対象になる?)、1時間に数万円かかるものもあります。交通事故であれば加害者が治療費を支払うのに、なぜ児童虐待では被害者が支払わなければならないのでしょう。彼らはただでさえ、親から経済的にも搾取されていることが多いのです。
ブログの読者の方の中には、通っているカウンセリングや精神科に関して、相性が良くないと感じている方もいらっしゃると思います。薬が効かない、いつまで経っても良くならない方がいらっしゃると思います。それでも先生に遠慮したり、逆らえなかったり、通院を止めることに罪悪感を感じたりして、無理して通っている方もいらっしゃると思います。
精神疾患を正しく鑑別できる医師やカウンセラーは、残念ながらまだ一握りの存在です。高橋医師を代表とする知識も理解も経験もある一握りのカウンセラーであれば、そのカウンセリング料金を支払う価値があると思います。
しかし多くの「専門家」は、ほんの少しの「経験」をもとに、「押しつけ」や「自己満足」で患者を更に追い込む「先生」たちになってしまっています。心は目に見えない分、他の体の部位と比べて治療が難しいとは思いますが、治療すべき所で二次被害に遭っては元も子もないです。高額払って無理して通うくらいならば、千円未満で買えるこれらの本を読んだ方が、よほど治療につながると思えてなりません。
最後までブログをお読み頂き、本当にありがとうございます。もし少しでも参考になったと思っていただけた場合は、バナーをクリック頂けると、ブログ更新の励みになります。では、また次回の記事でお会いしましょう。
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