「知的障害のある人は犯罪の被害者になりやすい」という認識は、社会的にある程度広まっています。しかしそれだけでは、実態の半分しか見えていません。
知的障害といっても、その幅は非常に広く、最重度から軽度まで、さらに医学的な障害には含まれないボーダーラインまで存在します。そしてIQのレベルによって、犯罪との関わり方は大きく異なります。
被害者になりやすい層もあれば、加害者にもなりうる層もある。
そして我が子への虐待という形で加害が現れる層もあります。この記事では、IQの水準ごとに、犯罪との関わりを整理していきます。
目次
最重度・重度(IQ35以下)
この水準の人たちは、生活のあらゆる場面で介護が必要です。知的障害だけではなく、身体的障害のある方も多く、人生の多くをベッドや車いすで過ごす人も少なくありません。
もし仮に一人で放置された状況を想定すると、あらゆる犯罪に対して赤子のように無防備であり、被害を受けやすい状態といえます。しかし実態としては、常に施設や病院などの保護的な環境のもとにいるため、外部の犯罪に巻き込まれることは比較的少ない傾向があります。
一方で、施設内においては、介護スタッフからの虐待被害を受けることがあります。これは外部の犯罪ではなく、保護的環境の内側で起きる問題です。
加害という点では、身体的な発達の遅れを伴うことが多く、自分の身体を自由に動かせない場合には、暴力に至ることはほとんどないといえます。
ただし子育てという文脈では別の問題が生じます。この水準の人が親になるケースは稀ですが、育児放棄という形での我が子への加害は起きえます。








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